一老人の思い込み

老人の目から見た日本と世界

英国民の選択がもたらした世界の混乱

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英国民はEU離脱の国民投票でパンドラの箱を開けてしまった

 

 

キャメロン首相

EU離脱の国民投票の実施を決めた英国のキャメロン首相は国会で「離脱は私が望んだ結果ではなく、最善の結果でもないが疑いようもない結果だ」と述べた。

キャメロン首相は国民から求めらてていた移民問題の対応を迫られ、安直な手法である人、禁じ手でもある国民投票の賭けに出たが失敗した。混乱を収集すること無く、「EUとの交渉は強いリーダシップが必要、それには新しい首相と内閣が必要だ」として、首相の職を辞すことにしている。後任の首相には与党保守党から9月2日までに選出される見通しである。

 

ポピュリズム

移民問題で離脱を国民投票の争点とした離脱派の離脱決定後の言動も問題になっている。イギリス独立党のファラージュ党首はEUから離脱すれば「EUへの拠出金を国民医療制度の充実にあてる」との公約を掲げていたが、投票後「財源に出来るか保証できない」と説明し批判にさらされている。日本にも同じような政党があり、政権をとったら国民の生活が第一と掲げ、何一つ実行できず、わずか3年3ヶ月で野党に転落した政党もあった。国民は踊らされただけだった。

 

英国民

離脱に投票した英国民は、「本当に離脱するとは思わなかった、自分の票は関係ないと思っていた」や「投票所に戻って残留に投票したい」などと発言し、軽率な行動に後悔している。イギリス議会のウェブサイトには国民投票のやり直しを求める請願に400万人近くが署名しており、今も増え続けている。民主主義の本家のような国の国民が一度決めたことを反故にしようとする考えは民主国家としての英国の評価を貶めるものである。

 

反応

ドイツ、フランス、イタリアは英国に対して、すみやかに離脱の通知を求めている。フランスのオランド大統領は「不安定な状態ほど最悪なことはない、金融市場にも影響を与える」と言っており、ドイツのメルケル首相は「「EUという家族を離れれば義務を追わずに特権だけを得ることは出来ない」さらに「いいとこ取りの手続きで離脱が進んではならない」と言っている。裏切り者には厳しい仕返しが待っている。皆が困っている時逃げ出した者は、自分が苦境に陥った時、だれも助けてくれない(東京都で最近実際にあった話)。

 

大手格付け会社のスタンダードアンドプアーズとフィッチレーティングスはイギリス国債の格付けを相次いで引き下げた。日本企業1092社中22%は一部機能をイギリス以外に移転を検討している。

 

国民投票の結果は、移民に対する嫌がらせとなって現れた、移民につきつけられた差別的なカードには「ポーランドの害虫はもういらない」などと書かれている。ロンドンのポーランド社会文化協会にも建物の入口に差別的な言葉がスプレーで落書きされた。

 

イギリスは、首相も、与野党の議員も、英国民の行った無責任な行動で、パンドラの箱を開けてしまった。

 

まとめ

  • キャメロン首相による人気取りの国民投票。
  • 政争の具にされた移民問題。
  • 英国民はパンドラの箱を開けてしまった。