一老人の思い込み

老人の目から見た日本と世界

ソーシャルインパクト

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社会貢献投資

 

 

アメリカ、ヨーロッパ、日本など各国の金融緩和により、世界には100兆ドルの資金が投資先を求めている。これまでの投資は利益を奪い合うゼロサムゲームであった。

 

リーマン・ショックの原因

2008年9月巨大投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻し、金融危機が起こった。アメリカの住宅バブル崩壊とそれに伴う投資銀行であるリーマン・ブラザーズの低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)で大規模な損失を被り、それに伴い破綻し、サブプライムローンの焦げ付きによりヘッジファンドが金融商品を売却し、価格の暴落につながった。リーマン・ショックは米国の多くの企業を倒産に追い込み、失業率が10%に上昇した。

 

リーマン・ショックの影響

リーマン・ショックは社会に深刻な影響をもたらした。仕事を失いホームレスになる人が急増した。中間層も例外ではなかった。社会不安となり、犯罪も急増した。

 

年金資金のソーシャルインパクト投資

リーマン・ショックやイギリスのEU離脱決定のたびに大きく乱高下する相場。年金の運用が年々厳しさを増している。年金の性格からすれば長期投資をして収益を上げていくのが筋であるが、変動が激しいので運用は非常に難しくなっている。世界の年金資金の投資先として注目を集めているのがソーシャルインパクトである。ソーシャルインパクトはファンドや証券会社の資金を社会投資に呼びこむものである。ソーシャルインパクト投資では慈善事業が担っていた分野に利益を求める投資ファンドが参入する。投資対象は貧困地域を再生するプロジェクトである。ソーシャルインパクト投資の背景として貧困・格差などグローバルな課題が拡大し、公的資金が不足し、さらにNPOなど受け入れ基盤が整ったことがあげられる。

 

投資プロジェクト

閉鎖されていた工場を再生し貧困対策の拠点として活用する。建物の中に貧しい家庭の子供に教育を行うスペースを設け、店舗やレストランを作り、地域の人に働く場を提供する。こうした仕組みによりホームレスが低額の家賃で住居が得られ、職場も斡旋してもらえる。刑務所から出所した人でさえ働く場所が得らる。

 

貧困地域の再生

ソーシャルインパクトで街を活性化させることによりホームレスや刑務所から出所した人に居住と働く所を提供することにより犯罪率が激減する。ホームレスが家に住む割合が増え、店舗の数も増え。学校も多くの子供で賑わう。ソーシャルインパクトにより貧困地域が再生できる。

 

NPOの役割

ソーシャルインパクトはNPOと連携することにより成立する。街の再生を立案し、住居、店舗、オフィスの運営はNPOが携わる。これまでの貧困支援や教育では行政が資金を供与して、NPOが運営してきたが、この貧困支援を投資対象として考え、ファンドが資金を出資して、NPOが運営に携わるのがソーシャルインパクト投資である。

 

投資に対するリターン

投資家はプロジェクト開始当初は、ほとんど利益が得られない。ホームレスが仕事を得ることにより家賃が得られ、治安が改善することでオフイスの入居者が増えテナント料が増える。さらに店舗やレストランに来る客が増え、売上が増加する。この結果投資家に還元する利益が増える。投資家はこのプロジェクトで高いリターンが得られる。

 

リスクの明確化

リーマン・ショックの失敗と繰り返さないために、ソーシャルインパクトに潜むリスクを明確にする試みがなされている。リスクが明確にならない状態でソーシャルインパクトが広まれば、マネーゲームに陥ってしまい、サブプライムローンの過ちを繰り返すことになる。

 

まとめ

  • 行き場のない100兆ドルの資金
  • リーマン・ショックの原因と影響
  • 貧困地域の再生に投資
  • 投資家は高いリターンが得られる
  • ソーシャルインパクト投資のリスクの明確化