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政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

フィリピン大統領ドゥテルテの恐怖政治

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ドゥテルテはスターリンの生まれ変わりか? 

 

20世紀の殺人王たち

20世紀では、権力により、多数の人間が殺害された。3人の殺人王が登場した。1番目はユダヤ人の抹殺を企て実行したアドルフ・ヒトラーで、犠牲者は900万人から1000万人に及んでいると言われている。2番目が中国の毛沢東である。大躍進政策という経済政策の失敗により飢え死にした中国人は3000万人から5000万人だと言われている。3番めがロシアのスターリンである。強引な政策や、政敵の粛清でみならずを次々と殺害し、犠牲者は2000万人から5000万人だと言われている。数字が大ざぱなのは犠牲者の数が多すぎて誰も正確な数を把握できなかったからである。

 

ドゥテルテは21世紀の殺人王か?

ドゥテルテが6月に大統領に就任してから多数の麻薬密売人や麻薬中毒患者が殺害されている。

 

「少なくとも1779人の麻薬密売人が殺害され、その内712人が警察のと銃撃で死亡し、残りは自警団員により密かに殺害された」国家警察本部長のロナルド・デラ・ローザはフィリピン上院公聴会で証言した。

 

自警団はドゥテルテが組織し、違法に免責が与えられ、バイクで麻薬密売現場に乗り込み一斉に銃殺するという荒々しいものである。

 

フィリピン警察

フィリピンの警察は大統領により麻薬密売人殺害の許可が出ているため、自警団の違法な殺害を防止できなかった。

 

更に警察官の中には麻薬密売に関与している者がいた。ある女性の証言によれば、彼女の両親は警察から渡された麻薬を密売し、代金を警察官に渡したが、ドゥテルテが大統領になると、両親が警察に呼び出され、殺害された。

 

警察官は違法な殺害を正当防衛と主張して正当化した。多くの警察官が違法殺人罪で訴追されている。容疑者が先に撃ってきたので、身の危険を感じ容疑者に反撃した。その結果、容疑者は死亡したと警察官は主張した。上院委員会の調査によれば容疑者の多くは警察署で死亡した事が判明しており、容疑者には多数の弾が撃ち込まれていた。

 

フィリピン警察は大統領の違法な命令と、法の適切な執行の板挟みにあっている。

 

ドゥテルテは現在大統領であるが、弾劾裁判にかけられ、失職し、訴追される可能性もある。失職後、麻薬密売人の殺害に加担した警察官や自警団の調査が行われ、訴追され、刑が課されることになる。

 

ドゥテルテの資質

6月に大統領に就任する前は、ドゥテルテはダバオ市の市長を6期努め、この間治安の改善を実現した。しかし、ドゥテルテは自警団を組織し、犯罪者を超法規的措置により殺害し。人権団体から厳しく避難されていた。ドゥテルテは「処刑人」と呼ばれていた。

 

ドゥテルテの母方の祖母は中国人であり、中国語が理解できると言われている。仲裁裁判所のフィリピンに有利な判断が示された時、ドゥテルテは判断にはさほど関心がなく、中国から有利な支援を得たいとの報道があった。

国連からの批判を浴びると、国連を脱退して、中国と新たな国際組織を作りたいとも述べ、中国に親近感を持っていることが分かっている。

 

ドゥテルテはフィリピンのトランプとも呼ばれ、犯罪撲滅で国民の人気を集めて、大統領に登りつめた。そのために違法に公権力と自警団を使い、多くの麻薬密売や麻薬患者を違法に殺害し、批判に対しては公権力で抑え込んできた。しかし、一国の大統領としては、国際人権団体、メディア、フィリピン議会からの厳しい追求が予想され、暴力的な手法は通用しなくなる。これらの圧力をかわすために、強権により、批判を封じ込めることが予想される。また、支持を集めるために、中国からの支援を呼び込み、実績を作ろうとしている。

 

まとめ

  • ドゥテルテはフィリピン議会から追求、弾劾により職を失う可能性がある。
  • 内外からの厳しい追求をかわすために仲裁裁判所の決定を棚上げにして、中国からの支援を呼び込み、権力の温存を図る。
  • 公権力と自警団を使って批判を封じ込み、スターリン型の恐怖政治を始める。