一老人の思い込み

老人の目から見た日本と世界

アフリカ開発会議の目論見

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日中アフリカ戦争

 

アフリカ開発会議

安倍首相は、ケニアで開かれた第6回TICAD(アフリカ開発会議)に出席した。首相は日本が官民を挙げて質の高いインフラ整備を行うなど、今後3年間で総額3兆円規模をアフリカに投資するとともに、およそ1000万人の人材育成に取り組むことを表明した。

 

アフリカ開発会議は1993年に初めて開催された。1993年以降,日本政府が主導し,国連,国連開発計画(UNDP),アフリカ連合委員会(AUC)及び世界銀行と共同で開催してる。これまでは5年毎に開催されていたが、中国のアフリカへ積極的な投資活動に対抗して、2016年からは3年ごとに会議が行われることとなった。

 

日本とアフリカとの関わり

元来アフリカ諸国はフランスなど西欧諸国の植民地であったが、第二次世界大戦後アフリカ諸国は独立したが、腐敗政治や内戦などで、多くの問題を抱えている。また、天然資源が豊富であるにもかかわらず、貧困問題は解決されず、国民の生活は一向に向上しなかった。日本政府はこれまでTICADにより多額の経済援助や海外青年協力隊によりアフリカの農業、教育、産業育成に多大な貢献を行ってきた。更に、日本人の医療面でのアフリカでの貢献は大きく、野口英世はアフリカでの感染病の研究に一生を捧げ、近年では大村智氏が寄生虫の治療薬の開発で多くのアフリカ人を救い、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。これらの支援に対する、アフリカの人々の日本に対する感謝の念は強い。

 

中国によるアフリカ諸国の取り込み

中国がアフリカに接近した理由は、中華民国を国連から追放して、自国が常任理事国になるためであった。そのため、自国が飢饉に陥っていても、アフリカ諸国には多額の援助を行い、アフリカからの多数の支持を集め常任理事国になることに成功した。その後は、アフリカ諸国の政界に取り入り、有利な条件で資源獲得や中国製品の輸出を有利に進めている。

 

感謝されない援助

中国のアフリカに対する貿易の総額は2000年の100億ドルであったものが、2014年には2220億ドルに急増している。中国の習近平国家主席は2015年12月、南アフリカで開かれた中国アフリカ・フォーラムで、今後3年間にインフラ整備などに600億ドル(約6兆円)を拠出すると発表している。中国企業はケニアの首都ナイロビと南東部を結ぶ鉄道の建設を受注し、総工費の9割は中国輸出入銀行が特別融資することになっている。しかし、中国の企業が受注して、中国人労働者を働かせ、公害を撒き散らし、天然資源を引き換えに持ち去っていくことになる。中国人のための援助であり、アフリカ諸国の政府からは歓迎されても、国民からは歓迎されることはない。

 

中国企業は投資をしても連れてきた中国人労働者を働かせるので、現地の雇用が増えない。更に、中国国内で環境問題で操業できなくなった工場をアフリカに移転させるので、公害発生源となっている。

 

日本政府の思惑

今回の日本がアフリカで初めて開いたTICADは日本の品質の高さとアフリカの人たちの教育を前面に打ち出して、中国に対抗している。

 

TICADはこれまで5年毎に日本で開かれてきたが、今回からは3年毎に開催されることになった。今後3年間で総額3兆円規模をアフリカに投資するとともに、1000万人の人材育成をも計画している。日本政府はアフリカの人々の中国の援助に対する不満や中国の経済減速の機を捉えて、経済援助と人材育成を使って、アフリカ諸国との関係を強化し、国連常任理事国入への賛同を取り付けたい意向である。

 

中国の反応

これに対して、中国政府は国営のメディアを使って「日本は経済や政治の“雑念”と海外への軍事拡張の野心を隠せない」などと批判的な論評を配信している。新華社は、日本がアフリカ諸国の支持を得て国連安全保障理事会の常任理事国入りのための戦略だとする中国筋の見方を伝えている。

 

まとめ

  • 中国はアフリカ諸国の力で常任理事国になれた。
  • 中国はアフリカから資源を獲得し、自国で余った製品を売りさばいている。
  • アフリカの人々は政府と異なり中国に不満を持っている。
  • 日本政府はアフリカの支持を得て、国連常任理事国入りを目指している。