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政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

中国に国有ジェットエンジン企業誕生

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中国は欧米レベルの戦闘機を製造できるか?

 

中国政府は国内のエンジンメーカを統合して国有の中国航空エンジン集団公司(AECC)を誕生させた。この会社の資本金は約7600億円、従業員数は9万6000人。民間及び軍事用航空機のエンジンの設計、製造、試験を行う。

 

しかし、ジェット・エンジンを中国の総力を上げて製造しても米国や欧州から輸入しているものと同等のエンジン製造に成功することを意味しない。

 

中国の戦闘機技術の現状

中国は戦闘機の技術は欧米に立ち遅れており、ギャップを埋めるために苦戦している。

 

中国のエンジンメーカが直面している問題として、中国が開発したステルス戦闘機J20とJ31はアフターバーナを使用しないと、対抗機であるロッキード・マーチン社のF22やF33のように超音速飛行が出来ない点である。

 

しかし、アフターバーナを使用すると戦闘機のステルス性が失われてしまい、敵のレーダから逃れることが出来なくなる。

 

自国開発が難しい分野で、中国は海外からの技術輸入に大きく依存している。2011年から2015年中国の兵器関連の輸入の3割を戦闘機のエンジンが占めている。中国は戦闘機のエンジンを欧米から輸入する事が出来ず、ロシアから輸入に頼っている。

 

非合法手段

米中間では産業スパイ行為を巡る事件が問題となっている。6月には、戦闘機のエンジンやドローンの違法入手と中国への不正輸出を共謀したとしてフロリダ州在住の女性ウェンシャ・マン被告が有罪判決を受けた。この結果、米国政府や企業に中国に対する警戒心を一層強めることになった。

 

合法的手段

中国市場に進出する外資企業に対しては現地企業との合弁が要求されており、合法的に進出企業の秘密情報にアクセス可能であるが、あくまで民生品の話である。

 

民生品は海外のメーカのサーバをハッキングして、技術を盗用して、製品をコピーすることができるが、先進的な兵器では、技術を盗用しても、ノウハウや部品の問題があり、兵器をコピーすることは困難である。そのため、海外企業と提携したり、買収するケースが増えている。中国企業による米国企業買収は2月半ば時点で230億ドルに上り、既に通年での過去最高記録を超えている。

 

しかし、米国政府は重要な軍事技術の中国への移転を禁止しており、重要な技術は自前で開発する必要がある。

 

結論

海外企業を買収したり、中国進出企業から技術を入手しても、ノウハウや部品を入手することはできない。欧米や日本の企業が長い年月をかけ、巨額な費用をかけて開発した技術を盗用して、自国の軍事産業に転用することは不可能である。中国の軍事産業が世界に追いつくためには、高品質な部品を作れる部品メーカとその熟練した労働者が必要であるが、中国にはそのような環境は整っていない。