読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

フィリピンのドゥテルテ大統領はヒットラーを目指すのか?

広告

人権を無視する独裁者は民主政治で選ばれている。 

ヒトラー発言

ドゥテルテ大統領は記者会見で、法を無視した薬物犯罪取り締まりが、欧米や国連から非難されていることに反論し、「ヒトラーはユダヤ人300万人を虐殺した。フィリピンには薬物中毒者が300万人いるが、私も虐殺してやりたい」と述べたとの報道があった。自身が「ヒトラーのいとこ」と言われていることに対する発言で、「ドイツがヒトラーなら、フィリピンはドゥテルテだ」と発言し、批判を意に介さない姿勢を強調した。

 

大統領主導の麻薬売人殺害

これまでドゥテルテ氏は警察と自警団を使って麻薬の売人や中毒者を非合法な方法又は正当防衛に見せかけて3500人以上殺害している。この中には無実な人も多数含まれている。

 

マスコミ封じ

ドゥテルテ氏の「ヒトラー発言は」ロイター通信社が世界に発信したもので、この記事を報道したフィリピン人記者2名が中傷や避難を浴びている。身の危険を感じて避難する騒ぎになっている。亡命騒ぎになるかもしれない。

 

ソーシャルメディアでは2名の記者の実名を挙げて、あらゆる法を使って罰するべきだとする匿名の書き込みが相次いでいる。サイトでは記者の顔写真も公開されている。ドゥテルテ政権下では麻薬犯罪者には法は適用されず、人権は軽視されている。

 

このサイトの書き込みを行ったのはドゥテルテ氏が命じた人物かどうかは不明であるが、政権に近い人物又は自警団が投稿した可能性もあり、ドゥテルテ氏の意に反する報道は認めないとする恐喝である。

 

親米国家から親中ロ国家へ

欧米からのドゥテルテ氏の人権無視に対して欧米諸国から強い圧力がかっかているが、オバマ大統領に対しては「son of a bitch」と暴言を吐き、アメリカから会談をキャンセルされている。

 

ドゥテルテ氏の人権軽視に対して、アメリカ側は武器輸出を渋っている。これに対してドゥテルテ氏は武器はロシアや中国から入手して、対米関係を見直すと凄んでいる。アメリカとの軍事演習は今年限りで、来年は行わないと述べており、米軍基地の撤退をも求めると発言している。この結果、フィリピンは中国寄りになり、日本も政策を大幅に変更しなければならなくなる。フィリピンが中国の南シナ海の領有権を認めたら、日本の政策は大幅に見直されなければならない。日本がフィリピンに供与した巡視船でフィリピン近海で日本の船舶が拿捕される恐れもある。

 

ロシア式権力掌握

ドゥテルテ氏はダバオ市長を長く努め、その間麻薬売人摘発など治安改善で心を得て、大統領選で勝利し、民主的に選ばれて政治家である。治安改善のためには自警団を組織して、違法に犯罪者を殺害しており、市民団体からは手法が強く避難されていた。違法な活動を行っていた政治家が合法的に大統領に選出されてしまったのである。ドゥテルテは自分の行動が国民に新任されたと誤解している。大統領に専任されてからは、行動や言動が更に過激になっている。

フィリピンの政治家の中にはドゥテルテ氏の政策に反対する勢力もいるはずであるが、ドゥテルテ氏に公然と反対する声は聞こえてこない。ドゥテルテ氏はロシアのプーチン大統領の手法を使って、反対勢力の一掃をもくろんでいるのかもしれない。

 

一人の大統領により、親米国家だったフィリピンが中国寄りになろうとしている。日米両国が受ける政治経済的影響は深刻である。日米の情報当局は何をしていたのだろうか疑問である。