一老人の思い込み

老人の目から見た日本と世界

ロシアの経済危機とプロパガンダのエスカレーション

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プーチンに必要なことは歴史を正視すること。

ロシアの内外に対するプロパガンダ

ロシアの国営メディアは、プーチン大統領に近い評論家を多数登場させ西側と戦争と核戦争になると騒ぎ立てており、論調が日増しに強くなっている。

 

プーチン大統領に近いテレビキャスターのドミトリー・キセリョフ氏は近々、西側と核戦争になると脅している。更に、プーチンの友人であり、極右政党のリーダであるウラジーミル・ジリノフスキー氏はクリントン氏が大統領になると、第三次世界大戦が起こると主張している。

 

ロシア政府はメディアに圧力をかけ、NATOによるロシアの脅しにより戦争が差し迫っていると報道させている。不気味にも、プーチン氏は最近、多くの場所でロシアの軍人の勇敢さを褒め称えている。

 

プロパガンダのエスカレーション

最近では、戦争を煽る論調から、実際の訓練にまで移行している。10月4日から7日までロシア市民による防衛訓練が行われた。国民4千万人が参加し、20万人の予備役が指導に当たった。学校、工場、及び事業所で本番さながらの訓練であった。国営メディアは核、化学、又は細菌戦争に耐えれるシェルターを早急に整備する必要性を連日国民に訴えている。

 

モスクワ郊外の役所ではメディアの論調に呼応して、住民に核シェルタ建設のための募金を呼びかけている。10月10日サンクトペテルブルクの知事は市民に20日間1人あたり300グラムのパンを提供できるだけの穀物の備蓄を承認した。更に、翌日、ロシア政府は国会議員と政府職員に対して海外にいる彼らの親戚ロシアに呼び戻すように命令した。

 

プロパガンダの背景

これらロシア政府主導のプロパガンダをエスカレートしている背景にはアメリカ大統領戦に対する干渉でアメリカ政府から強い非難を浴びている。自国民に対して、経済の苦境に対する国民の不満をかわすために、欧米との緊張を作り出す身勝手な策略である。

プーチンの手口

プーチンの手口は単純である。挑発的な軍事行動や内外での厳しい宣伝活動により恐怖を広めるものである。このやり方で最も危険な点はプーチンの限度を知らない緊張拡大である。西側がプーチンの挑発を無視すればするほど、彼は緊張をエスカレートさせる。

 

モスクワの武力による西側の威嚇は明確に失敗しているが、ロシアの軍事力と核兵器はプーチンの手中にある。そこで、クレムリンは偽情報と宣伝をエスカレートせるものと思われる。

 

ロシアが支払う対価

ロシアの軍事力強化とプーチンの核の脅しは最近始まったものではない。2012年から始まっており、2015年までに軍事予算は40%増大した。GDPに占める軍事予算は4.5%に達している。ロシアの軍事予算は国の厳しい財政赤字にも関わらず最優先である。資金は政府が年金のために設けた特別な基金から捻出している。政府は社会サービス、医療費、及び教育費を切り詰めている。

 

ロシアの歴史

数世紀に渡り、ロシアは周辺の弱小国を犠牲にして発展してきた、しかし断固とした抵抗に会い、勝てない戦いに直面している。西側はロシアに対してウクライナやシリアのような将来の災いは非常に高く付くことを明確に示す必要がる。プーチンにソビエト連邦が崩壊したのは無理な武力競争を行ったからであることを思い出させる必要がある。

 

歴史の教訓

怒りを利用して現実を歪めた結果は制御できなくなり、事は深刻になってゆく。これまで歴史で多く見られたように、扇動的な言葉は危険な政策に影響し、加害者と受け取る人の両方により、破滅的な計算違いが起こる。先の英国のEU離脱は、政治家により煽られた結果、国民は現在の困難はEU離脱で解決すると、信じ込ませられた結果である。

 

一部の勢力の扇動により、最後につけを払わされるのは国民である。ヒットラー、スターリン、毛沢東など歴史が証明している。

日本との関係

安倍政権はロシアに経済支援を行い、見返りに領土交渉を進展させようと思っているが、プーチンは信頼できる相手ではない。最近プーチンは領土交渉に期限を設けないと言っている。経済支援を先取りして、領土交渉は決着させず、最終的には、領土の返還には応じない腹づもりである。日本政府もプランだけをエスカレートさせ、経済支援の実行は先延ばしすればよい。