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政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

言論の自由を奪うソーシャルメディア

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フェイスブックは中国での事業展開を図るために検閲ソフトを開発した。

11月23日付のニューヨーク・タイムズ紙はフェースブックは中国進出のために検閲ソフトを開発したと報道した。同紙によるとフェイスブックのCEOのザッカーバーグ氏は中国の最高指導者とのパイプがあり、中国での事業展開を真剣に考えている。彼には中国人の妻がおり、中国語を習っており、フェイスブックの次のターゲットが中国であることがクローズアップされている。

 

フェイスブックの成長を継続するために、ザッカーバーグ氏には14億人の新たなユーザが必要であると考えている。

 

ソーシャルメディアの力

アラブの春が起こったのはフェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアのおかげであった。大衆を動員して権力を倒すことが出来た。ソーシャルメディアはこれまでの社会支配体制を変革することが出来ることを証明した。

ソーシャルメディアの力を恐れている国が中国、ロシアなど専制政治の国である。ソーシャルメディアに対して様々な規制をかけている。

 

専制国家におけるフェイスブック

フェイスブックではこれまでも、コンテンツが投稿された後、政府による投稿のブロック要請に答えるために、パキスタン、ロシア、及びトルコなど他の国でもコンテンツに制限をかけている。フェイスブックでは昨年後半だけで約20カ国で55,000の投稿を遮断した。

 

中国における外国ネット企業の苦悩

中国は習近平の指導の下インターネットを合理的かつ厳格に管理してきており、社会に影響を与えるソーシャルメディアの有名人をターゲットにして、有名なオンラインの動画サイトに制限を加えようとしている。

 

グーグルやツイッターなどの企業は検閲についての政府の要求を拒否したことで遮断された。2010年にグーグルは検閲とハッカーによる侵入のため、検索エンジンのユーザを香港のサービスを利用するように要請した。リンクトインのような専門家のためのソーシャル・ネットワーク・サービス企業は中国におけるプラットフォームの一部のコンテンツの検閲に同意した企業もあった。

 

8月には、ライドシェアの大手企業ウーバーは様々な制約や妨害から、中国市場の開拓を諦め、中国部門を大手ライバル企業の滴滴出行に売却した。

外国ソーシャルメディア企業の中国での事業展開

外国のソーシャルメディア企業が中国で事業展開を行うためには中国当局の厳格なインターネット支配を認め、当局が政治的発言を容易に追跡出来るようにしなければならない。

 

事業展開を円滑に行うためには、他の中国のインターネット企業が行っているモデルを踏襲して地域の企業や投資家と協力することである。共同経営者を見つけて中国事業の株式の過半数の保持を認めれば、外国企業が不得意な検閲や調査の負担から開放される。更に、外国企業は地域企業に政府と交渉を任せることが出来る。

 

中国進出の条件

フェイスブックの広報担当者は「同社は中国での事業展開に強い関心があり、中国の制度について多くのことを理解し、学ぶために時間をかけてきている」と述べている。

 

昨年、フェイスブックは各部署から技術者を集め、中国向け検閲ソフトの開発を開始した。この検閲ソフトは指定の地域では投稿された情報が表示されないようにするためのものである。中国では外国のソーシャル・ネットワークは遮断されているため、フェースブックはこの検閲ソフトを使って中国での事業を可能にするためのものである。

 

フェイスブックの検閲ソフト

フェイスブックは投稿自体の検閲は行わず、第三者、この場合提携する中国企業が投稿された話題の盛り上がりをモニターできるようにするためのものである。フェイスブックの提携企業は投稿のフィードへの表示を完全にコントロール出来ることになる。従って、フェイスブックが新たに開発した検閲ソフトにより、最初からコンテンツが中国のフィードに表示されなくなる。

検閲ソフトへの反発

しかしこの検閲ソフトはフェイスブックが14億の中国人の市場に参入するために社の使命である「世界をよりオープンにつなげる」と掲げた理念と矛盾するものである。検閲ソフトはフェイスブック社内で論争を巻き起こしている。この検閲ソフトのプロジェクトに参加していた数名の社員はフェイスブックの方針に反発して、すでに社を去っている。

 

新たな検閲ソフトを中国で使用することにより、中国人は他の国からのコンテンツを入手することができなくなる。フェイスブックは事業拡大のために中国政府のによる中国人の自由な発言を封じ込める政策に加担することになる。