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政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

オバマ大統領の負の遺産

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トランプ次期大統領はプーチンの積極的な関与とオバマの消極的な対応により生まれてしまった。

オバマ大統領のの8年間

オバマ大統領の対外弱腰政治の8年が間もなく終わろうとしている。在任期間に、イラクからのアメリカ軍の撤退により、イスラム国が勢力を拡大した。シリアは泥沼化し多数の市民が巻き添えになった。多数の難民が欧州に押し寄せ、欧州では政治問題化した。イギリスでは移民政策への反発からEUからの離脱することになった。アメリカはロシアの武力によるクリミア併合を阻止できなかった。欧州諸国など経済制裁を課してしているだけである。中国の軍事力の増強や南シナ海の実効支配に有効対策が立てられなかった。北朝鮮は核実験を繰り返し、韓国や日本に脅威を与えていても、中国に圧力をかけることが出来ず、核実験やミサイル発射は野放し状態である。アメリカ企業のみならず民主党党本部に対する海外からのハッキングに強い態度が取れず、中国には軍事情報が盗まれ、ロシアには大統領選挙への介入まで許してしまった。これらの失政の中でも、オバマの最大の汚点はトランプを大統領に選んでしまったことである。アメリカの政治史に名を残すことになるかもしれない。

 

ロシアのハッキング

先月、ロシアがアメリカ民主党全国委員会のサーバをハッキングして、大統領選挙に干渉を行った。クリントン候補のメール問題もクローズアップされ、FBIの長官の不可思議な選挙妨害により、クリントン候補は破れた。トランプ候補が次期大統領に選ばれてしまった。

 

オバマの口先対応

これまで、ロシアからアメリカに対するハッキングは多数行われていたが、オバマ政権は消極的な警告しか行ってこなかった。ホワイトハウスの幹部はオバマに対して、報復を進言していたが実行には移されなかった。

 

この誤った対応が、ロシアにさらなるハッキングを許すことになってしまい。ついには大統領選への介入につながってしまった。

 

ハッキング情報の公開

アメリカからハッキングされた情報はウィキリークスや元CIAで働いていたエドワード・スノーデンにより流された。表向きは、隠された情報を公にするとされているが、西側の情報のみがリークされ、ロシアの情報は公開されていない。ウィキリークスの責任者のジュリアン・アサンジやエドワード・スノーデンはロシアの政府系の団体から資金供与を受けているものと思われる。

ロシアによるアメリカ大統領選挙への干渉

ロシアは民主党全国委員会のサーバをハッキングして、ハッキングした情報はウィキリークスで公表された。民主党の大統領選挙の責任者のメールが漏洩し、民主党は不利な立場に追いやられ、トランプへの追い風となった。

 

民主党の不利な状況にもかかわらず、トランプにも様々なスキャンダルが露見してクリントンが最終段階で巻き返しに成功したかに誰もが思った。しかし、FBI長官がクリントンのメール問題を再調査すると議会で証言したため、トランプが有利になった。オバマはロシアのハッキングやFBIの介入に対して消極的な対応しか取らなかった。このとき、強い言葉でロシア側を非難し、大統領選へ妨害であるとしてFBIに影響力を行使していれば、トランプが大統領に選ばれることはなかった。

 

トランプ次期大統領はプーチンの積極的な関与とオバマの消極的な対応により生まれてしまった。

 

ロシアがトランプを強力に支援した理由

トランプはプーチンを賞賛しており、大統領に就任しても、ロシアからのハッキングに対して、何ら行動は取らないものと思われる。たとえアメリカの情報機関がモスクワの関与を確信しても、トランプはロシアを非難することはないであろう。トランプはロシアの力で大統領に選ばれたのだから当然である。プーチンはトランプの恩人である。このトランプのプーチンに対する、借りは後に禍根を残すことになる。トランプの在任期間中に、ロシアは軍事的な挑発を繰り返し、東ヨーロッパを勢力下に組み込むかもしれない。

オバマの反撃の可能性

オバマの任期も残り少なくなり、有効な手は打てなくなってきているが、オバマはハッキングは誰がどのようにして行ったかを明らかにして、ホワイトハウスの強い反応を表すことは可能である。

 

警告のみでプーチンがハッキングを止めるとは多くの専門家は思っていない。プーチンは大統領選挙後にシリアのアレッポに攻撃を続行し、NATOとの国境近くのロシアのカリーニングラードに核搭載ミサイルを設置した。

 

オバマが何を決断しても、ロシア側がアメリカに戦争を仕掛ける口実を与えないように細心の注意が必要である。ロシアに、効果的に対応するためには、オバマはアメリカ版ウィキリークスを立ち上げて、ロシアにハッキングを仕掛けて、ロシアの暗部を世界に公表することが可能である。

 

クレムリンの実力者の不正蓄財を暴露したり、ロシアのネットワークが使えなくすることも可能である。更に、プーチンがこれまで行ってきた、敵対者の抹殺の証拠を開示することも出来る。ロシアの有力な政治家、ジャーナリスト、実業家が多数暗殺されてきた。これらの内幕が暴露されれば、プーチンは苦境に立たされる。最近では国を挙げてのドーピング問題、国威発揚のためなら選手の生命さえも犠牲にするロシアの体質。この責任はすべてプーチンにある。

 

アメリカ上院議員のリンゼー・グラムは議会公聴会の開催を要求して、米国とロシアとの関係を広範に検討すべきだと主張しており、更にベン・カルダン上院議員は新たな制裁を課すことを示唆している。

 

オバマがいかなる決断をしようとも、アメリカ議会は国の選挙システムが将来同様な危険に晒されないような対策を取る責任がある。

 

考察

ロシアの暗部を国際世論に公表することができれば、報復は可能である。対応を誤ると、世界は冷戦に突入する。

 

大統領選挙におけるロシアの干渉を全面的に調査する必要がある。大統領選挙における接戦州の集計に改ざんがないか、FBI長官の行動にロシアの関与はなかったのか。残されている時間は少ないが、トランプが大統領になると世界の民主主義の危機に直面することになる。