一老人の思い込み

老人の目から見た日本と世界

トランプに脅されてフォードに続き、トヨタも屈服か?

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トランプのゴリ押しはアメリカのためにならず、自国企業の競争力を失わせるだけだ

 

トヨタまでも脅された

ドナルド・トランプ次期アメリカ大統領は1月5日、トヨタ自動車に対し、メキシコでの工場建設計画を撤回しなければ、重い輸入税を課すと警告した。これまでアメリカの自動車メーカGM、フォードのメキシコでの工場建設に反対してきたが、日本メーカにも圧力が及んだ。

 

今週には、トランプ氏の批判の矛先に立たされたフォードがメキシコ工場の新設計画を撤回している。

 

アメリカ企業への脅し

トランプ氏のメキシコに自動車工場を建設することに対する米国以外の企業に対しては最初の攻撃である。トランプ氏の攻撃はアメリカとメキシコ間の5800億ドル以上の国境をまたいだ製造ネットワークに暗い影を落としている。

 

北米自由貿易協定(NAFTA

アメリカとメキシコの国境をまたいだ製造は北米自由貿易協定で保護されている。この協定はアメリカ合衆国、カナダ、メキシコによって署名され、北アメリカにおいて3か国による貿易圏を生み出した自由貿易協定である。

 

トランプのツイートはメキシコの通貨ペソを急落させた。

 

トヨタへの影響

トランプ氏のツイート後、ニューヨーク証券取引所におけるトヨタのADR(米国預託証券)株価は0.5%低下した。

 

トヨタ側はメキシコ工場の建設を中止するかどうかの判断は1月20日の大統領就任の後に判断すると言っている。

 

トランプの日本への脅し

選挙遊説中、トランプ氏はアメリカの自動車輸出に障壁があると日本をに何しており、アメリカ政府はアメリカ車にたいする日本の市場を開放させる努力をしてこなかったと非難していた。

 

トランプ氏は「市場を解放するまで、日本車はアメリカで販売できなくなるだろう」と2015年の秋に行われたメディアとのインタビューで発言していた。

 

トヨタのアメリカへの貢献

しかし、トヨタはアメリカに巨額の投資を行っている。8つの州で合計10の工場を操業し、200万台以上の車を製造、ディーラの数は1500を超え、13万人以上の雇用を生み出している。

 

トランプの戦略

トランプ氏は更に北米自由貿易協定の再交渉も検討している。

 

視点

トランプ氏は北米自由貿易協定がアメリカ人から職を奪っているとして廃止を求めている。それに先立ち米国企業がメキシコに工場を建設しないように脅しをかけている。

 

アメリカのほとんどの自動車メーカは小型車を低賃金のメキシコで製造している。小型車はアメリカでの製造は人件費の制約から不可能である。アメリカでの製造を強要すれば、コスト的に他国製の車に勝てなくなり、アメリカの経済に損失をもたらす。経済は時間をかけて安定した状態が保たれている。一部をいじれば、他への影響が出ることをトランプ氏は理解していない。

 

日本でアメリカ車が売れない理由は日本の車がアメリカ車より価格、性能、などすべての面で優れているからである。トランプ氏は日本にアメリカ車の輸入をゴリ押しするつもりか?それともトヨタのアメリカ工場で作った車を買えとでも言うつもりであろうか?

 

アメリカで売れるようにするためにコストを下げる必要があるが、アメリカで製造するためには、オートメーション化をより進める必要がある、この結果、アメリカの雇用を増やすことは出来ない。

 

中国とは異なり、アメリカでは大統領の脅しであっても、企業は裁判で闘うことが出来る。