政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

中国の歴史改ざん

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中国共産党は歴史改ざんで、政権の延命を図ろうとしている

中国の歴史教科書の改定

中国政府は自国の教育機関に対して抗日戦争は盧溝橋事件ではなく1931年の満州事変からの14年間であったと教えるように指示を出した。これにより共産党の抗日戦争の貢献を強調し、権力の正当性についての疑念の払拭を図ろうとするものである。中国では、このように政府が歴史に介入することが当たり前になっている。研究者や国民はこれに関して疑義を挟むことは許されず、手段もない。

 

権力維持のための仕掛け

中国は愛国心を煽るために歴史教科書に日本との戦争に更に6年間付け加え、日本軍の残虐性と加害者意識を国民に植え付けている。

 

これまで、中国では学校教育で日本の侵略に対して8年間抵抗してきたと中国の子どもたちに教えてきた。中国で放送されるドキュメンタリー番組では日本の「8年間の残虐性」を繰り返して非難してきた。

 

共産党はこれまで教えてきた歴史の内容を修正して戦争の名前と期間を事実に基づかずに解釈の変更で改定した。

 

教科書改定の理由

これは愛国心と共産党の支持を高めるために、習近平政権が教育機関に対して「日本の侵略に対する14年間の戦争として」記述するように教科書の書き直しを命じたものである。

 

中国教育省の説明によると、愛国教育の促進のために戦争に6年間を加え、日本軍国主義への抵抗において共産党の「中心的な役割」を強調するためである。

 

中国歴史学者による分析

中国の歴史学者の章立凡氏は戦争期間の改定は歴史の観点から正当化されると述べている。しかし、中国では国民は政府に逆うことは出来ないが、同氏は本音として、これは政府のプロパガンダで反日を煽ることになると述べている。

「中国の指導者は冷戦思考から抜け出せず、仮想敵国を安易に作り出している」と歴史学者らしく冷静に分析している。

歴史の真実

日本と戦ったのは国民党であり、共産党でないことは歴史の事実であるにも関わらず、習近平氏は近年、共産党のイメージと第2次大戦における業績を強調することに躍起になっている。

 

世界の目

キングス・カレッジ・ロンドンのケリー・ブラウン教授は「共産党は自己の正当性につながる物を見つけるために躍起になている現れであり、実際の強さではなく自信の無さのあらわれである」と論評している。

 

都合の良い歴史観

習近平氏はこれまで日本が歴史を歪曲していると繰り返し非難し、中国の国営メディアは日本の教科書が日本軍の残虐行為を軽視していると日本の教科書検定を批判してきた。

 

中国国民の声

しかし、中国のソーシャルメディアでは、政府の歴史教科書の改定については疑問の声が上がっているが、国の検閲により、すぐに削除されている。

中国版ツイッターであるウェイボーでは「政治目的のために歴史教育をすべきでない、もっとも重要なことは真実を学ぶことだ」との声も出始めている。

 

視点

  • 中国の景気減速、金融不安、公害、など、国民の不満が溜まっている。この不満のはけ口として、中国政府は日本を利用しようと考えているのである。
  • 中国では全ては共産党のためにあるので、政治、経済、文化、更に歴史までも政府が介入しており、実質的に国民は自由な思想を持つことができない。
  • 中国政府は自国の歴史をプロパガンダとして捉え、歴史を科学として考えていない。毛沢東の大躍進政策や文化革命、天安門事件などは消し去ろうとしている。

参考資料: "China, Fanning Patriotism, Adds 6 Years to War with Japan in History Books", New York Times, 2017-1-12