一老人の思い込み

老人の目から見た日本と世界

政治性疾患大国の行方

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中国のPM2.5の大気汚染は政府の規制に問題がある

香港へ中国からのスモッグが流入

1月9日、月曜日、北京では大気汚染のレベルは低減していたが、気圧配置によりスモッグが香港を含む中国南部に押し寄せ、これらの地域は健康に危険なレベルのスモッグで覆われた。

このため、香港政府は特に老人、小児、及び呼吸器障害のある患者に対して健康被害に対する警告を発した。

1月8日には微小粒子状物質PM2.5のレベルが香港では1立方メートルあたり190ミリグラムを超え、このレベルが翌日まで続いた。世界保健機関はPM2.5のレベルが25ミリグラムを超えないように規定しており、150ミリグラムを超えると健康被害が出ると警告している。

1月8日は快晴で湿度が低かったためモヤがこの地域に留まってしまった。香港の環境局は気圧配置の変化によるスモッグ流入を忌々しく思っても、香港政府は大気汚染に対して中国政府に抗議できないのが現状である。

環境省の担当者は「香港は高濃度の汚染物質を含んだ大気で被害を受けている」と述べ、更に「微風が大気汚染物質の拡散を阻んでおり、日中の日差しにより光化学スモッグの活動とオゾンの発生が強められ、香港に大気汚染が発生した」と說明している。

香港の大気汚染の原因は珠江デルタの産業密集地からの工場排出ガス、冬場の石炭燃焼、及び交通渋滞による車の排気ガスが含まれている。ディーゼル車の削減や市内に停泊している船舶は低硫黄燃料の使用を義務付けている。

 

中国政府の大気汚染対策

中国の経済優先政策により、公害対策が後手に回った。地球温暖化防止への取り組みも遅く、大気汚染が深刻な状況になった。放置できないレベルになりようやく、パリ協定を批准するに至った。

中国の環境大臣は大気汚染は改善しているが、中国経済をスモッグ発生源である重工業や化石燃料への依存から脱却するには時間がかかると述べている。

環境省のウェブサイトでは「大気汚染は簡単に解決せず、努力と時間が必要である」と国民に耐えるように求めている。

中国で大気汚染が改善しない理由

中国の大気汚染は自国民に呼吸器疾患のリスクを高めているが、国民は政府に対して公然と要求することは出来ない。中国の法制は国民が政府に抗議することを認めておらず、メディアは政府のプロパガンダである。ネットでも中国政府は絶えず政府批判に目を光らせている。

国民は政府の公害対策が功を奏するのを待つしか無い。

近年、中国政府は、遅ればせながら、強引な公害対策を行っている。中国では絶えず不公平と不公正がある。国営企業には規制が甘く、民間企業には規制が厳しい。民間の工場に対しては強引に休業や廃止を命じるが、国営企業には規制が及ばないことが多い。さらに、中国人の多くは自己の利益は公共の利益に優先すると考えている。中国政府は愛国心を国民に求めながら、役人は腐敗にまみれている。従って、国民は政府に対する不信感が強く、規制を掻い潜ろうとするため、公害規制はときに有名無実化してしまう。これは一党独裁政治の宿命である。

 

視点

人が病気になった場合は、感染によるものは感染性疾患、薬害や異常事故によるものを医原性疾患、これに対して中国の国民が患っている呼吸器疾患は政治性疾患と言わざるをえない。

 

参考資料:" Southern China Is Blanketed in Smog as Beijing Gets Slight Reprieve", New York Times 2017-1-9