読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

日本のミニチュアロケットの可能性

広告

ミニチュアロケットSS520が目指すもの

 

ミニチュアロケットSS520

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月15日鹿児島県内之浦宇宙空間観測所から衛星用としては世界最小級の固体燃料式ロケットSS520第4号機を打ち上げた。発射後、約20秒後にロケットからデータを受信できなくなり、打ち上げは失敗した。

第3段目から分離された衛星からのデータが短時間受信できたことから、衛星の機能には問題がなかった模様である。

SS520は3号機までは観測用の2段式固体燃料ロケットであったが、超小型衛星が実用化されたため、商業利用する可能性が開け、世界の需要に答えるために、第3段を追加した4号機を開発した。

SS520は従来の問題を解決するために開発されたものである。企業は100キログラム以下の小型の衛星の打ち上げを期待している。JAXAは大型のSS-520ロケットを小型の衛星打ち上げように改修し、民生部品が使用出来るようにした。

この結果、打ち上げ費用は約5億円と大幅な削減に成功した。従来の打ち上げ費用は数百億円の費用が必要であった。

 

固体ロケットの利点

部品数が少ないため、構造が簡単で製造コストが抑えられる他、構造効率を向上させることができる。また液体式ロケットと異なり、固体燃料は常温では蒸発、拡散しないため安全性が高い。燃料は化学的に安定材料が使われるため、製造後の点検が大幅に削減でき、長期間保管でき、即応性に優れている。気象条件さえ合えば、いつでも打ち上げ可能であり、緊急対応が可能である。

 

SS520の意味

従来ロケットの打ち上げは非常に高額な費用がかかり、準備期間も長くかかってきた。日本の主力H2Aロケットの打ち上げ費用は85から120億円と言われている。従って、衛星サービスではロケット打ち上げ費用も加算されるため、サービスも高額になっていた。この費用の大幅な削減をベンチャーが見逃すはずがない。

衛星インフラの提供

今回の打ち上げ失敗はプログラムの見直しが必要であるが、今回の打ち上げはミニチュアロケットの有用性を証明するものであり、民間の活用への可能性を世界に示すことが出来た。これまで、衛星を安く、容易に打ち上げることは不可能であった。

日本は世界に対して非常に安価な衛星ロケットを提供することが出来、小型衛星の開発製造をも含めて今後の衛星インフラを提供する可能性が出てきた。

これらの可能性をベンチャーは期待しており、日本の衛星ビジネスは今後数年のうちに超速の進歩を遂げる可能性がある。

 

衛星利用の現状

現在衛星は広範な通信事業に使用されている。世界中の人々にインターネット、テレビ、及びGPSのサービスを提供している。

 

新たな衛星の需要

衛星を使えば、通常の通信網の整備と比較して、費用は非常に低額に抑えることが出来る。とりわけ、インフラ整備の遅れた発展途上国では衛星の需要は大きい。国内に通信網を張り巡らせること無く、放送、通信、インターネットが利用可能である。

更に、災害に見舞われた地域では、通信設備が使えなくなっても、被災地は衛星経由で通信を確保することが出来る。移動式通信設備を被災地に空輸することにより緊急用の通信手段を確保できるからである。

 

視点

今回のSS520の打ち上げ費用は約5億円とされている、この費用は国や大企業でなくとも、調達可能な金額であり、様々なベンチャーが新たな計画を準備して、新たなビジネスに繋げることが予想される。例えば、衛星の改修や廃棄、無重力実験など様々なビジネス展開が可能である。