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政治経済の動き

世界と日本の政治経済の考察

トランプのアメリカ第一主義

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トランプの公約の実現はアメリカを分断し、国力を損ねる

アメリカ共和党の従来の政策

アメリカ共和党はこれまで個人の自由とと経済開放を政策の主眼に置いてきた。

 

共和党の支持基盤

トランプ大統領の出現により、米国の若い有権者は共和党は誰を代表しているのか疑いを持ちはじめ、マイノリティの多くは共和党は彼らを嫌悪しているのではないかと考えはじめている。

 

若者に支持されないトランプ大統領

トランプ氏共和党の基本方針とは真逆の政策を打ち出し、地方の取り残された層からの支持を集めて当選した。トランプ氏はアメリカの選挙人の制度を巧みに利用した。接戦州で全精力を使い、老人、地方、白人、非高学歴有権者からの支持を取り付けた。しかし、彼は若者の支持を取り付けることは出来なかった。大統領就任式翌日に起こったアメリカ全土で沸き起こったトランプ反対のデモの主体は若者であった。

 

支持者第一の政策

トランプ氏は「政治家は潤っている一方で、多くの向上が閉鎖され、労働者は職を失っている。貿易、税金、移民、外交交渉はすべてアメリカの労働者と家庭の利益となるように行う」と述べ、支持者受けする就任演説を行った。

トランプ政権が維持できるかどうかは労働者階級の支持が持続できるかと、非白人有権者を取り込むことが出来るかにかかっている。

しかし彼の基本方針は選挙遊説における巧みな弁舌と同様に、支持者の期待の逆を行っている。

 

実現不可能な政策

トランプ氏は安価な天然ガスとの価格競争や環境問題で劣勢に立たされている石炭産業を復活させようと計画している。彼の政策が実施されれば、アメリカの成長を支えている、代替エネルギー分野の仕事と市場を中国に引き渡すことになり、アメリカの国益に反することになる。

更に、トランプ氏の「アメリカ第一主義」は世界経済のグローバル化の潮流に逆らっている。アメリカ産業界はベビーブーム世代の引退による労働力不足を移民で補おうとしているのに対して、トランプ氏の移民排除政策は共和党の政策のみならず、自己の政策に掲げている経済成長の達成も危うくするものである。

 

トランプ氏の自己矛盾

トランプ氏は企業に対して安い労働力のために工場を海外に移転することや、アメリカに投資するように圧力をかけている。彼の政策は消費者物価を上げ、国民の反発を招く。加えて、共和党実力者は政府による強制や縁故政治に反発している。

トランプ氏が「腐敗した権力組織」にどのように対処するかは不明であるが、ゴールドマン・サックス出身者が財務省と国家経済会議の責任者に任命されたことから、トランプしの発言と行動には乖離があることに注目しなければならない。

 

視点

トランプ氏はアメリカ第一主義ではなく、支持者第一主義である。アメリカの分断を招き、世界を混乱させている。

 

参考資料:"Why Trumpism May Not Endure" by John Harwood, New York Times, 2017-1-21