一老人の思い込み

老人の目から見た日本と世界

AIは中国の夢を実現する?

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体制維持のため世界から取り残される国

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中国でのAI開発

アメリカはトランプ政権になってからAIの研究費を大幅に削減しているのに対して、中国は莫大な費用を研究につぎ込んでいる。

中国は人工知能(AI)を次世代の革新技術と位置づけ、莫大な資金を投入し、更に世界中から高待遇で研究者を集め着実に成果をあげている。

欧米では政府のAIに対する支出が削減されており、研究者は中国が提供する研究環境と待遇に魅力を感じており、多くの欧米の研究者が中国の大学や研究所で働いている。

多くの専門家は中国のAI技術は米国に僅かに遅れているに過ぎないと考えている。

 

中国におけるAIの用途

中国におけるAIの用途は犯罪の予測、国内に設置された莫大な数の監視カメラを使った人々の監視、交通渋滞の軽減、自前のGPSと連動させた巡航ミサイルの開発、及びインターネットの検閲にあるとされている。

 

海外研究者の役割

欧米では研究予算が削減されているため、研究者に莫大な資金と設備を提供する中国での環境は魅力的であり、多くの一流の研究者をひきつけている。中国では成果は全て国が管理しており、研究が軍事や検閲のために使われていることは知らされていない。

 

中国企業の米国での暗躍

最近の中国のAIに対する取り組みに対して米国の議員や防衛関係者に警戒心を呼び起こしている。

中国の多額の資金が米国の軍事に関わるAI企業にも提供されている。

中国は米国企業に対するAIの支出金額を公表していないため、全容を知ることができないのが現状である。

 

中国のジレンマ

中国は豊富な資金と人材確保を通して、AIで世界をリードすることを狙っているが、政府のトップダウンの政策、官僚主義、及び秘密主義は研究を阻害していることに中国政府は気づいていない。

中国政府の思惑はAIでインターネットの検閲を効果的に行い、国民が政府に都合の悪い情報が入手できなくすることであるが、AIは政府による検閲を弱めることになり、AIに規制をかけなければ、批判を封じることができなくなる。

 

AIの政府批判

中国のインターネット企業であるテンセントが提供したAIが共産党批判を展開することになり、同社は政府の指導を受けてサービスを停止せざるを得なくなった。「共産党万歳」との書き込みに「腐敗して無能な政治に万歳ができるのか」や「あなたにとって中国の夢は何か」との質問に「米国への移住」と答えたからである。政府肝いりで開発したAIが中国政府のリスクになる可能性がある。中国政府がAIで世界をリードしょうとする試みは、虚しい「中国の夢」となる。

 

取り残される人々

AIの出現はパソコンやインターネットの出現以上に人類に大きな影響を与えることになる。中国政府が体制を維持するために、AIに規制をかければ、中国は世界から大きく取り残されるかもしれない。

 

まとめ

  • 中国は産業、軍事、検閲のために革新技術であるAI技術で世界をリードするために、莫大な予算で世界から人材を集め、着実に成果をあげている。
  • 最近、中国国内て提供されているAIが中国政府を批判し、サービスは停止されてしまい、AIは専制政治になじまないことを世界に示した。
  • 中国が体制維持のためAIに規制をかければ、中国は世界から大きく取り残されることになる。

 

参考文献

PAUL MOZUR et. al, “Is China Outsmarting America in A.I.?”, New York Times 2017-5-27